伝わらない感想文『どこかの事件(星新一)』
星新一のショート・ショートって、登場人物に名前がないから、覚えるのが苦手な私には助かる。
全部じゃないけど、大体『青年』『男』だったり。
- 作者: 星新一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1986/10/28
- メディア: 文庫
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連想ゲームみたいな短編で、あぁ、今回もオチは寂しいなぁって思う。
星新一の小説は、ハッピーエンドがあるんだろうか。
悪魔より天使を選んでも、幸せになるとは限らない。
命の替玉は、いろんな方法で現れる。
絶世の美女は、彼氏にだけ見えない。
気を緩めれば、死体が出てくる。
それでも、身近な日常にあるかもしれないと思わせる何かがあるし、過去や未来に起きた実話のような気がする。
きっとそれは、登場人物が名無しの権兵衛だからこそ、私の隣にいるような気がするのかもしれない。