伝わらない感想文『夜会服(三島由紀夫)』
書店でオススメされたから、買ってみた。
- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: 文庫
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なんだろうなぁ。
お金持ちの話だからなのか、嫁姑の話だからなのか、イマイチよくわからなかった。
根っからの金持ち息子と、成金の両親の娘との結婚話。
結局のところ、俊男と滝川婦人は繋がってたのかしら?
滝川婦人が俊男を操って、絢子を従順にさせたかったのかしら?
きっと、パーティ嫌いの俊男は、その世界でしか生きられないから、絢子はずっと困るんだろうなぁ。
そういうことを、滝川婦人が教え込んでいるのかもしれない。
お金持ちの生活は、西洋化に忙しい。
西洋文化の勉強に忙しい。
それが完璧にできる俊男は、反西洋化。
人間って、そんなもんよね。
今の日本人も、パーティとかドレスとかに憧れてる。
もしそういう機会に恵まれても、どうして良いかワカラナイ。立ち振舞いとかルールとか。
でも、世の中、実際に存在しているパーティ。
別世界を教えてくれる、不思議な小説。
伝わらない感想文『サラバ!(西加奈子)』
縁があって、私の手元に回ってきた。
この本は、何か想いを持ってる人に回ってくる。
- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/10/29
- メディア: 単行本
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- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/10/29
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歩の回顧録。
生まれてから今までの自叙伝。
終盤、急に駆け足になって、何だかすっきりしなかったけど。
くせ者の姉を持ち、貪欲に幸せを探す母と、それを支える父。
家族崩壊、父のせい?姉のせい?
自分は関係ない?
容姿に恵まれて自由に生きてたら、いつの間にか周りに先を越され、焦って自暴自棄になって。
何もしないで、手に入れられることはあるのだろうか?
誰かを傷付けて、自分の得ることはあるのだろうか?
もうこれは、どうやって生きていけば楽になるかを教えてくれる。答えは簡単。
私は、歩の姉みたいに、しなやかに生きていきたいなぁ。
何を信じれば良いか、まだ見つからないけど。
さきと母の共通点。
NHKのファミリーヒストリーの北野武編を観て、母との共通点があって驚いた。
我が家も、お金が無かった。父が万年入院してたし、母のパート代だけで、父の入院費と私達子どもの学費と家族の生活費なんて、当然足りる訳もなく。
それなのに、小学生の頃は、学校で推薦される本は全部買ってくれたし、学研の科学と学習も両方買ってくれた。
小学生時代の学研は、本当に為になったし、視点を変えることも柔軟にできるようになったし、何より三十路を越えてもなお探求心を持ち続けてるのは、学研のおかげだと思う。
『貧乏は教育で断つ』を、私の母も実践してくれた。
現在の私は、お金持ちじゃないけど、生活に困らない。
あと、工学系の学校に行かせたがったこと。
元々私は、普通科の高校に行くことが嫌だった。
中学校でさえ、小学校の復習だったり、半歩先でしかないのに、また高校でも小学校の復習を始めるのがたまらなかった。
だから、専門的な何かを始めたかった。
で、周囲で人気の産業高校に行きたいって告げると、猛反対。
工業高校に行けと。手に職をと。
結局、工業高校には行かなかったけど、工業高専に行った。
母が教育に力を入れてくれたから高専に入れたし、そのまま就職できた。
(大学は奨学金で借金を背負うのが嫌で止めた)
今の私だって、何かのきっかけで貧乏になるかもしれない。
でも、私の教養までは奪えないから、きっと挽回できると信じてる。
教養は、武器になる。